新幹線・飛行機で休みたい人へ|持ち物と環境の整え方

Calmento 編集部

列車の座席テーブルに置いたピローとアイマスク

年末の帰省、年度末の出張。まとまった休みが取りにくい時期ほど、「移動の時間に少しだけ目を閉じて、着いたらすぐ動けるようにしておきたい」と考える方は多いのではないでしょうか。

ただ、新幹線も飛行機も、もともと眠るための場所ではありません。通路を行き交う人、車内アナウンス、離着陸のときの耳の違和感、座りっぱなしの窮屈さ。ふだん寝室で使っているものをそのまま持ち込んでも、思ったように休めないことがあります。

この記事では、航空会社や鉄道会社の公式案内、厚生労働省の資料をもとに、移動中に休むための「持ち物」と「環境の整え方」をまとめました。選び方そのものは、どのブランドの商品にも当てはまるようにまとめています。読み終えたときに、次の移動でカバンに何を入れて、座席で何をすればいいかが分かるように書いています。

記事の最後で、Calmentoの移動用セットもご紹介しています。セットを見る ↓

移動中に休みにくい3つの理由

まず、なぜ移動中は休みにくいのかを整理しておきます。理由が分かると、持ち物の選び方もはっきりします。

1. 車内は「静かに過ごす」前提の場所

鉄道各社は、車内での携帯電話による通話について「まわりのお客様のご迷惑になりますので、混雑度にかかわらず」控えるよう呼びかけています(JR西日本や関東・東北・甲信越の鉄道事業者37社局の共同案内)。周りの人も静かに過ごしている一方で、足音や荷物を出し入れする音、アナウンスなど、小さな音が途切れずに続くのが車内の環境です。

2. 機内は気圧が低く、乾燥している

ANAの案内によると、飛行中の客室内の気圧は地上より低い0.7〜0.8気圧で、「富士山の5合目程度」に相当します。さらに、離陸・着陸時の15〜30分間に気圧の変化が集中するとされています。耳がつまったように感じやすいのは、このタイミングです。

また、機内の温度は22〜26℃に調整されていますが、長時間のフライトでは湿度が20%以下まで下がることがあり、目の乾きやのど・鼻の痛みを感じることがあると案内されています。

3. 長い時間、同じ姿勢で座り続ける

厚生労働省は、長時間足を動かさずに同じ姿勢でいると、足の静脈に血のかたまりができる危険があるとして、いわゆるエコノミークラス症候群への注意を呼びかけています。休むことを優先するあまり、何時間も同じ姿勢のままになってしまうのは避けたいところです。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、光・音・温度といった環境が睡眠に関わる要素として挙げられています。移動中に休む工夫も、結局はこの3つ(光・音・温度)と姿勢をどう整えるか、ということになります。

新幹線の窓側の座席とテーブル(イメージ)
新幹線の窓側の座席とテーブル(イメージ)

持ち物を選ぶ5つのチェックポイント

ここからは、アイマスクやピローなどの持ち物を選ぶときに見ておきたい点を5つ紹介します。

1. つけ心地より先に「すぐ外せるか」

移動中は、到着前のアナウンスや乗り換えの案内、機内での飲み物のサービスなど、途中で目を開けて周りに合わせる場面が何度もあります。

アイマスクなら、ベルトの長さを調整でき、片手でずらせるか。ピローなら、首にかけたままでも外しやすいか。休んでいる時間だけでなく、「起きる瞬間」を想像して選ぶと失敗が少なくなります。

2. 重さより「座席の下に収まるか」

飛行機に持ち込める荷物には決まりがあります。ANAの国内線では、機内に持ち込めるのは「機内持ち込み手荷物」1個と「身の回り品」1個の合計2個で、重さは合計10kgまで。身の回り品は40×30×20cm以内で、前の座席の下に収納するよう案内されています。

つまり、移動中に使うものは足元のバッグひとつに収まる大きさであることが大切です。数十グラムの重さの違いより、たたんだときにどれだけ小さくなるか、収納袋が付いているかを優先して選ぶと、出張の荷物でも負担になりにくくなります。

前の座席の下に収めた小さなバッグ(イメージ)
前の座席の下に収めた小さなバッグ(イメージ)

3. 音は「消す」より「気にならない」まで

車内や機内の音を完全になくすことは、現実的ではありません。編集部では、音をゼロにすることより、気にならない程度まで和らげることを目標にするのがよいと考えています。

たとえば、耳栓や耳まわりを覆うものを使って周りの音を少しやわらげ、そのうえでお気に入りの音楽を小さな音量で流す、という組み合わせです。ヘッドホンの音漏れは周りの方の迷惑になるので、音量は控えめにしておきましょう。

飛行機の場合は、耳の違和感への備えも忘れずに。ANAは、耳がつまったり痛くなったりしたときの対処として「飴をなめたり、つばを飲んだりする」「あくびをするか、口を大きく開ける」ことを案内しています。離陸と着陸の前後は深く眠り込まず、飴を用意しておくと安心です。

機内のテーブルに用意した飴と飲み物(イメージ)
機内のテーブルに用意した飴と飲み物(イメージ)

4. 支え方は「固定」より「ずれにくさ」

ネックピローは「しっかり支える」ものが良さそうに見えますが、新幹線は揺れや減速があり、座っている体勢も少しずつ変わります。首まわりをきつく固めるより、位置がずれにくく、窓側の壁や背もたれとの間にはさめるものの方が、移動中には扱いやすいことがあります。

体格や座り方は人それぞれなので、「これが正解」という形はありません。自分の体で一度試してから選ぶのが、結果的にいちばんの近道です。

5. 温度と乾燥は「調整できる」ように

新幹線も飛行機も、座る位置や時間帯で体感温度が変わります。厚手のものを一枚持つより、薄手のストールやカーディガンなど、すぐに足し引きできるものを用意しておくと安心です。

機内は乾燥しやすいため、飲み物をこまめにとることも大切です。またANAは、長時間のフライトでは「コンタクトレンズを外しておく方が良いでしょう」と案内しています。移動の日はコンタクトレンズではなく眼鏡にしておくと、目を閉じて休みたいときにもさっと外せます。

シーン別・持ち物の組み合わせ

5つのチェックポイントをもとに、移動シーン別の「最小セット」をまとめました。

シーン 持ち物 ポイント
新幹線1〜2時間 アイマスク 短い移動なら、まずはアイマスクひとつから
新幹線3時間以上 アイマスク+ピロー+薄手の羽織り 1時間に一度は足を動かす
飛行機(国内線) アイマスク+飴+飲み物 離着陸の前後は起きて耳の準備を
飛行機(長時間) アイマスク+ピロー+眼鏡+飲み物 乾燥対策とこまめな水分補給を
夜行バス アイマスク+ピロー+羽織り 休憩で停車したら少し歩く

出発前と移動中にできること

持ち物と同じくらい大切なのが、移動の前後の過ごし方です。

出発前

厚生労働省の睡眠ガイドは、成人について「6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保する」ことを推奨しています。移動中の仮眠は、あくまで夜の睡眠の補いと考えておくのがよいでしょう。出発前夜はなるべくいつも通りの時間に休み、移動中に寝不足を取り戻そうとしない方が、到着後も動きやすくなります。

移動中

  • 短めに休む … 同じガイドの高齢者向けの項目では、「日中の長時間の昼寝は避け」とされています。移動中に休むときも、長く眠り込みすぎないよう、スマートフォンのアラームを使うと安心です。
  • ときどき足を動かす … 厚生労働省は、エコノミークラス症候群の予防として「1時間に1度は、かかとの上下運動(20―30回程度)をする」「歩く(3-5分程度)」ことを例に挙げています。
  • 水分をとる … 同じ資料で「適度な水分を取りましょう」とされています。機内は特に乾燥しやすいので、飲み物を手元に置いておきましょう。
座ったままかかとを上げ下げする(イメージ)
座ったままかかとを上げ下げする(イメージ)

持ち物チェックリスト

ここまでの内容をチェックリストにまとめます。出発前の荷造りにお使いください。

  • アイマスク(ベルトの長さを調整できるもの)
  • ピロー(たたむと小さくなる、収納袋付きのもの)
  • 耳栓、または耳まわりを覆えるもの
  • 飴と飲み物(飛行機の離着陸に)
  • 薄手のストールやカーディガン
  • 眼鏡(コンタクトレンズを外すとき用)
  • スマートフォンのアラーム設定

Calmentoのトラベルリラックスセットについて

Calmentoでは、自社商品の使用感は、編集部で実際に使ってからお伝えすることにしています。このセットは現在予約販売中のため、本記事では商品ページに記載している仕様のみをご紹介します。

「トラベルリラックスセット」は、通勤や旅先、移動の合間のひと休みのために、次の2点をひと組にしたセットです。

  • 耳までおおうアイマスク … 目元と耳まわりを一体でおおうかたち。やわらかなニット調の生地で、ベルトの長さを調整できます。
  • ポケットピロー … 空気を入れて使うコンパクトなピロー。手のひらサイズの収納袋付きで、首の後ろや、窓側の頭の支えに使えます。

なお、医療機器ではありません。体調に不安のある方は、ご使用前に医師にご相談ください。

移動中にトラベルリラックスセットを使うイメージ(画像はイメージです)
移動中にトラベルリラックスセットを使うイメージ(画像はイメージです)

おわりに

新幹線も飛行機も、本来は眠るための場所ではありません。それでも、光・音・温度と姿勢を少し整えるだけで、移動の時間はずっと過ごしやすくなります。

全部をそろえる必要はありません。次の移動では、この記事のチェックリストからひとつだけカバンに足してみてください。

参考資料

  1. 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(2026-10-15 閲覧)
  2. 厚生労働省「深部静脈血栓症/肺塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)の予防Q&A」(2026-10-15 閲覧)
  3. ANA「機内に持ち込める手荷物のサイズとルール(国内線)」(2026-10-15 閲覧)
  4. ANA「はじめての方へのご利用案内(航空機内の環境について)」(2026-10-15 閲覧)
  5. 東急電鉄(関東・東北・甲信越の鉄道事業者37社局 共同)「優先席付近における携帯電話使用マナーを「混雑時には電源をお切りください」に変更します」(2026-10-15 閲覧)
  6. JR西日本 ニュースリリース「優先座席付近での携帯電話使用マナーを「混雑時には電源をお切りください」に変更します」(2026-10-15 閲覧)